2012年12月28日金曜日

コマツきかく『明日に殺される』

金曜のマチネ。
下北沢は、ザ・スズナリにて。


これはですね。
ごめんなさい。
非常に辛かったです。


ひとり芝居ってのは難しいですよね。
ぼくが芝居で面白いと感じるのは、複数の登場人物が会話している場面です。
登場人物が一人だと、そういう会話は基本的になくなるわけで。


上演では、登場人物は確かに一人なのだけれども、もうひとりの誰かに語りかける感じで進行していきます。
架空の人物がいて、その人物に語りかけている。
でもその人物は架空で、観客には見えない。
一人芝居だと、その架空の人物の情報がごっそり抜け落ちてしまっているわけで、その分、つまらなくなっているのではないかなあ。


一人芝居はほんとに難しいと思う。
架空の出来事に対するリアクションなど、自分でこなさなくてはならない。
これは難しいというより、ほとんど不可能のように思える。
そりゃ演技としては出来るかもしれないけど、リアルな、あるいは劇的な反応は無理。


だから一人芝居って、ほんとは成立しないのかもしれない。
いや、『ゴドーを待ちながら』的なものなら、一人でも出来るかも。
でも、架空の誰かに語り掛けるパターンは無理なのでは。



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